おやすみラボ

学校の外で、カラフルな自分に。

子供たちは部活するより自己理解したほうが生きやすくなるよ

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指導要領が新しくなって授業は時間割に入りきらない。

部活動をはじめとする教員の勤務時間の問題。

 

そんないっぱいいっぱいの学校現場。

 

道徳も教科化となるけれど、いろんなことをやめてでも自己理解と他者理解を深める活動が子供たちには大切だなって思います。

 

なぜ子供たちに自己理解・他者理解が必要なのか、お話していきますね^^

 

 

エンカウンターで手軽に人間関係を深める?

 

サイコロトークとか、バースデーリングとかご存知ですか?

 

夏休み冬休みなどの長期休み明け、ちょっと楽しい活動から始めるクラスは多いかもしれません。

 

そんなときに行うのが、構成的グループエンカウンターと呼ばれる活動です。

 

サイコロトークは、さいころをふって出た目のテーマを順番に話す。(ライオンのごきげんようみたいな感じ)

バースデーリングは、学級の子どもたち全員で、無言のまま誕生日順に並ぶ。ジェスチャーを上手に使うのがポイント。

 

構成的グループエンカウンターは他にもたくさんありますが、この二つのように、特別な道具が必要ない・短時間でできるものは手軽なので多くの子供たちがやったことがある活動ではないでしょうか。

 

構成的グループエンカウンターの目的・ねらい

そもそも、エンカウンターって何なのでしょう。

 

大辞林によると、出会い。心と心のふれあい。本音の交流。とあります。

 

学校でよく行う構成的グループエンカウンターは、子供同士の交流の場を意図的につくって、活動したあとの気持ちを語り合ったり、自分の気持ちを振り返ったりします。

 

構成的グループエンカウンターをする主なねらいは、先生の指示でいっしょに活動・関係づくりをし、

  • 自己理解
  • 他者理解

を深めることが主です。

 

久しぶりに会う友達と交流する場をつくって、クラスをスムーズにスタートさせる効果が期待できます。

 

構成的グループエンカウンターではねらいを果たせない

わたし自身も担当の子供たちと一緒に構成的グループエンカウンターを何度もやってきました。

 

でもね、

「子供たちの自己理解が深まったー‼」って感覚とか、

「〇〇くんは、今日の活動のおかげで他人への理解ができるようになったなー!」とか、そういうねらっている変化はほとんどありませんでした。

 

もちろん、ゲーム的なものが多いので子供たちの多くは楽しそうに活動しますし、学級内の児童生徒の仲を深めることにはつながると思います。教育では効果がそんな短期間ででるものではないことも分かってます。

 

でも、一緒に活動をして、感想を多少シェアするという表面的でインスタントな活動だけでは、ねらいである自己理解も他者理解も十分に深めることはできないんです。

 

子供たちの自己理解・他者理解を本質的に深めたいんだったら、

  • もっと深く自己開示するワーク
  • 友達との基本的な考え方の違いに気づけるワーク

を取り入れていかないとむずかしいんです。

 

道徳の教科化で子供たちは生きやすくなるかな?

 

別なアプローチとして、道徳が教科になることもあげられますね。

 

教科書をつかって、登場人物の気持ちを考えたり、自分に置き換えて考えたりします。

 

でもこれで相手の気持ちがわかるようになるのかな?

 

分かるようにならないんですよ。

 

「もし~になったときは、自分も~~しようと思う」

 

子供たちはそう答えるけど、現実では教科書どおりのことは起こりません。

 

お手本の答えを用意しておくだけじゃ、いつでも自分が思う正しい行動をとるなんて、できないと思いませんか。

 

時間のない中で表面的なことをしても意味がない じっくりと自分を深めていく方が大切

 

時間のない中で短時間でやった気分になる活動をたくさんつめこむことって、必要でしょうか。

 

必要なのは、自分自身について、もっと深く掘り下げていくこと。

 

たとえば、好きなことは何か。

自分はどんな性格なのか。

長所はなにか。

どんなことが得意か。

どんなときに一番みたされた気持ちになるか。

 

そういうことを、自分の心を開いて人に話せるようになること。

 

相手の話を聞いて、自分の考えと同じ人っていないことに気づくこと。

 

自分と相手の考えはちがうけれど、どちらもいいということ。

 

そういう本質的なことにじっくりと取り組んでいくことが、本当の意味で生きる力になると思うし、キャリア教育よりもキャリア選びのためになる知識になっていきます。

 

自分を正しく知って、得意をいかすこと。

苦手は得意でカバーしたり、得意な人にお願いしたりすること。

 

そういうことがみんなで自然にできるようになっていくと、お互いに過ごしやすい教室・過ごしやすい社会になっていくはずです。

 

 

ただ、残念なことに、今の学校のしくみの中ではじっくりと自己理解をしていく時間がとれません。

 

部活するより自己理解しませんか?

 

今の学校のカリキュラムのなかでは、教員も子供たちもいっぱいいっぱい。

 

授業時間に自己理解も行うなんて、むずかしいでしょう。

 

部活動問題も大きく取り上げられるようになりましたが、もし学校でやるのならこの枠しかないかなとも思います。

 

わたしがもしもまた中学校で勤務する日が来て、部活動顧問をしなければならないことになったら、週一か週二で活動する自己理解部だったら受けますって答えようかな。

 

小さいうちから自分についてもっと深く考える機会をもてると、進路選びも仕事も自分に合う選択ができるようになります。生きるのがかなり楽になるはずです。