普段、ノートってとりますか?
考えをまとめたり、勉強したことを記録したり、アイディアを出したりと、いろいろなことに活用できますよね。
せっかくノートを取るとき、より効果的な使い方は、『ゆったりと、空白を多く取ること』です。
空白を取った方がいい理由
そもそもなぜノートに書くの?
ノートに書くのは、主に次の3パターン。
●思ったことやアイディアを『整理するため』
●日常の出来事や、本・言葉・お金などを『記録するため』
●夢や目標を書いて、『自分をアップデートするため』
どの場合でも、書くことで内容を活用したいということが共通点です。
人は、ノートに書くと、もう覚えた!と安心してしまいます。
ノートに書くことで、自分の頭の中にもその情報がきちんと入って、使える状態になったと感じてしまうからです。
人間は、忘れる生き物。
一度だけノートに書けば、もう忘れないなんて、そんなことはありませんよね。
じゃあ、書いたことを活用するためにはどうすればいいの?と思うでしょう。
ここで大切になるのが、ノートは書いたら見直すこと。
スキマ時間でも構わないので、ペンをもってパラパラと見直しましょう。
そのときに、『ゆったりと、空白を多く取ること』で、効果が高まります。
人間は、空白を埋めたくなる生き物
小学校での授業中、クラスのみんながノートにまとめを書いていました。
その中で、ひとりの女の子まなちゃんは、ノートを見つめたままで何分経っても書き出さなかった。
普段は一生懸命頑張る子なので、どうして書き出さないのかと不思議に思って見ていました。
調子が悪そうでも、忘れ物などで学習用具が足りなくて困っている様子もない。
数分経ってから「どうしたの?」と聞くと、帰ってきた答えは思いもしなかった内容。
「ノートのページがいっぱいになっちゃったんだけど、まとめだけ次のページに書くと、ノートがもったいない」
ノートがもったいなくて書けないなんて!と、大人になったわたし達は思います。
ノート代の数百円が、小さなお金になったからなんでしょうか。
けれど、この「ノートがもったいない感覚」って、子供達の多くがもっているんです。
授業をしていると他の子も、「まとめだけ次のページになっちゃう」と残念がったり、行間を開けずに書いて内容の区切りが分からないほど文字だらけだったり。
どれも、ノートがもったいなくて、ぎっしり使いたいという感覚をもっているからこそ。
ちなみにまなちゃんは、「まとめはやっぱり次のページに書くのがいいよ。白いところがたくさん余ってもったいないなって思うなら、そこに教科書のこの図とかをかいたらいいんじゃない?」というアドバイスを受けると、納得してノートを書き出しました。
その日家に帰ってまとめの内容を図にしたものをノートのスキマに写し取って、翌日に見せてくれました。
もったいないと感じたページのスキマを埋めたいという欲求が、後からノートを見返すきっかけになること。
そして、そのスキマを意味のあるものにしたいと書き足しをすることで、1度目の復習ができるし、お気に入りのページになってより記憶に残りやすくなるんだなというのを学んだ場面でした。
大人にもノートを埋めたい欲求はある
この、ノートにスキマをつくらずに埋め尽くしたいという欲求が、オトナになるとなくなってしまうのかというと、そんなことはありません。
オトナになっても、余白があると、そこを埋めようという意識が働きます。
ノートを見返す
↓
新しい気づきや考えが浮かぶ
↓
そのページに書き足す
これをする事で、いいことが沢山あります。
まず、見返すことで、自分が書いた内容を思い出します。
人間の記憶は、頭に入っていることを引き出すときに強化されます。
ノートを見返すときには、書いてからある程度の時間が経ったあと。
なので、ノートをみても意味がわからなくなっていることもあるでしょう。
そういう場合には、言葉や図などを空白に書き足して、記憶から引き出しやすくする。
また、ノートを見ていて考えたことも書き足すと、考えの深まりがノートにストックされます。
書き足す際には、できたら色を変えていくのがオススメです。
例えば、最初は黒で。
書き足しは、最初は青、次は緑、その次はまた別の色…というように。
こうすることで、自分の考えが深まっていくのを感じることもできます。
ノートには空白を
ノートは使うために書くもの。
使うためには、書くときに、隙間をたくさんとって空白を残しておくこと。
書いたノートは何度も見返すこと。
そのときに気づいたことや足りないことは書き足すこと。
それを繰り返すこと。
空白の多かったノートが埋まっていくのをみると、自分の中も充実していってるなというのを感じます。
ノートには空白。
ぜひ心がけてみてください。